ちょっとだけFallout4から帰ってきた所で、極めて今更なのですが。プレイヤキャラとNPCの体型分離の話です。プレイヤキャラだけをばるんばるんのナイスバディにしたいとか、ご老人キャラは痩せ型にしたいとか、はたまた同じ装備でもプレイヤキャラとNPCで差別化したいとか。
色々とMODで実現できますが、ただ入れただけだと何かと不都合出る事も多いです。とりあえず僕が試してる方法をメモっておきます。正直もっと賢いやり方あると思うので、あくまで一例ということで。ちょっと面倒っぽいのからアホっぽい手段まで。NPCやその他色々盛り込んでたら長くなってしまったので、今回はプレイヤキャラの体型だけで。
体型の基本事項
バニラ環境の場合、メッシュ、テクスチャ、スケルトンといったキャラクタ用の各assetの大半は、バニラ種族同士で共用されています。例えばその実Argonianも尻尾が追加されるだけで、本体は人間種族と同じメッシュ使ってます。よって体型MODを導入すると、バニラ種族全てが変更対象になります。プレイヤキャラかNPCかは無関係です。
テクスチャはさすがに獣人種族は分かれていますが、人間種族同士は一部ノーマルマップが分かれているだけで、あとは基本的に共用されてます。
バニラ種族で独立化
バニラ種族でプレイしている場合、上記の理由によりプレイヤキャラとバニラNPCは同じ体型になります。独立化は可能ですが色々面倒なので、個人的には追加種族プレイを推奨。
それでもバニラ種族でやりたい場合は、MODで対応可能です。バニラ種族に限らずBodyChange - A Multi-Bodyshape Systemが機能豊富でメジャーだとは思いますが、構造把握が容易なIsharas Custom Player Bodyを例に。構造把握できてればトラブルに対する対処も可能なので、ハマらずに済むというものです。ただし動的な体型変更はできないので、色々な体型の装備MODを破綻無く着回したい人には向かないです。
Isharas Custom Player Bodyの構造
胴、手、足のメッシュとテクスチャを、プレイヤキャラだけ独自化できます。構造的にはスタンドアロンフォロワに似てますかね。ちょっと中身を見てみます。
「Player」にWorn Armor(マッパ状態の体)を設定して、
Armorを経由して、Armor Addonで専用メッシュのパスが設定されています。これが「マッパ状態」を表す専用メッシュ。SSは胴ですが、手足も同じ設定されてます。
本来のマッパのメッシュは種族単位で設定されてるので、他の記事でも使ってる言葉ですが、これは「着ぐるみ」的マッパです。ビジュアルにはこれでも不都合無いです。
「気ぐるみマッパ」用のテクスチャを設定するTexture Set。これが上記AAで指定されてます(SSの下の方)。
このテクスチャパスに、真っ白のテクスチャを入れてみました。するとプレイヤキャラ(Nord女性)は勿論全身まっちろになりました。でもNPCのNordとImperialは普通のテクスチャなので、独立化できてますね。尚、このMODでは頭は独立しないのですが、対応改造を試しました(もしかしたら不具合でるかもですが)。
装備メッシュはNord種族のArmor Addonで共通なので、着ると体型が一緒になるのは仕方無いです。勿論脱げば独立化しますよ!
このMODの注意点
プレイヤキャラを直接変更してるので、NPC_:00000007を変更するMODと競合します。エイリアスでスクリプト貼り付けてるMODは問題無いです。
マッパのArmorですが、人間種族用の胴、手、足のAAが各2個ずつ設定されてるようです(SS載せた独立化用AAと、バニラのAA)。構造上バニラのAAが選択されることは無いと思いますが、挙動に心当たりがあれば削除した方がいいかもです。馬とかドラゴンとかのAAも設定されてますが、これも選択されないだけなので問題無いと思います。
Isharas Custom Player Bodyで頭部も独立化
メッシュは元々プレイヤキャラは独立してますが、テクスチャがバニラNPCと共用なので、これも分離してみます。作業量は微々たる物ですが、種族次第で作業方法が変わります。
Nord女性の場合
femalehead.nifのBSShaderTextureSetのパス変更だけで対応できます。バニラの仕様で、Nord女性だけ何故かHead PartでTexture Setが指定されていない為。NPCは各FaceGenDataを使うので、このメッシュを改造しても影響出ません。
SSはディフューズマップしか独立化してませんが、ノーマル、サブサーフェイス、スペキュラの各テクスチャも変更可能。
Nord女性以外の場合
Skyrim.esmの各Head PartでTextureSetが指定されているので、新規espを作成してこれを変更します。プラグインのTexture SetはメッシュファイルのBSShaderTextureSetよりも優先度が高いです。同じNordでも、男性キャラの場合はこちらの方法になります。
顔のTexture SetをNPCは使わないようなので(CKでFaceGenData出力時だけ読むとか?)、問題無いとは思いますが・・・普段追加種族しか使ってないので、もしかしたら不都合あるかも。
Orc女性で試しました。まず新規Texture Setを作成。ここではディフューズとスペキュラだけ独立化してます。パスはMODの構造に準拠。必要なら他も独立化してOKです(Detailmapはあまり意味無いと思いますが)。
Orc女性のHead PartのTexture Set指定を、この新規Texture Setに差替え。これで終了。
こちらもプレイヤだけまっちろになりました。Texture Set変更してますが、NPCの顔は大丈夫。
Head PartのTexture Set指定を切ってNord女性と同じ作業でもいいですが、なるべく「削除」を避けて「変更」で対応した方が、リスクが低いと思います。
全種族のTextureSet指定を解除するesp作って実験しましたが、見た限りNPCには影響無かったです。この時のプレイヤキャラのテクスチャは、頭部メッシュのBSShaderTextureSetに従います。
ただしプラグインとFaceGenDataに不整合があった場合(顔黒等の問題トリガ)には、NPCもTexture Setを読んだり、はたまたプレイヤキャラのパス読んだり等、不審なことありましたが・・・原因不明。まあ正常な状態では起きなかったので、問題無いとは思います。
とりあえずバニラ種族に関してはこんな所で。
追加種族で独立化
こちらの方が色々と楽な上、使い勝手もいいです。特別な作業しなくても、大抵は元々バニラ種族から各種assetが独立しています。 よって独立化の作業は不要です。楽ちんです。
別の体型に変更
使ってる追加種族のフォルダを探して、好きなメッシュ、テクスチャ、スケルトンと入れ替えるだけでOKです。別記事ありますので、詳細はそっちで。
追加種族のデメリット
Racial Compatibilyty対応の追加種族を使う場合は、基本的にデメリット無いと思います。稀にRacial Compatibilityと競合起こすMODがあるかも知れませんが、僕は今の所経験無いです。
Racial Compatibility対応で作られていない場合には、 吸血鬼化やウェアウルフ化でトラブル起きます。結果としてクエストで詰む場合がありますね。その場合は自分で対応化改造してしまうのも有りかと。
別記事でRacial Compatibility非対応MODの対応化改造やってます。
対応MODでも稀にバニラのHead PartのForm Listを変更して競合起こしてるケースありますが、スクリプトで追加してくれるのでForm Listの改変は不要です。いずれも対処可能な話なので、回避不能なデメリットにはならないです。
「追加種族のassetがどこのフォルダにあるのか分からない」という人も居るかもですが、この場合はバニラ種族での独立化作業も無理な気がしますので・・・
とりあえず体型はこんな所で。BodyChangeすごく便利だとは思いますが、管理しきれなくてトラブル起こす場合、あまり欲張らずにシンプルな構造にしておいた方がいいと思います。
次回は、同じ装備のグラフィックを種族によって変更してみる実験をば。