既に書いてる記事のまとめ&補足的な内容ですが。プレイヤー、フォロワーやその他NPC等の「キャラクター」を構成しているファイルについて、バニラ種族と追加種族の違いについてまとめてみます。MODを導入しても追加種族に適用されない、といった関連の検索ワードが結構多かったので。
メッシュ、テクスチャ、スケルトンの意味といった個別の説明はしませんので、必要な場合は別途それぞれの詳細記事を見てください。
バニラ種族と追加種族の違い
MOD導入時に起こる問題
体型メッシュやリテクスチャMODをそのまま導入しても、プレイヤーキャラで追加種族を使っていると、大抵の場合反映されません。スケルトンも同様です。このブログいつも見てくれてる人には耳タコ(目タコ?)かもですが、XPMS(E)を導入したのにBBPやHDTでCTDする環境は、原因のひとつに考えられます。
導入しても追加種族に反映されないファイル
作り方次第で変わるので絶対では無いですが、以下のファイルが反映されないことが多いです。
男性キャラの場合はFemaleをMaleに置き換えてください。それぞれのファイルの意味、格納フォルダは最初に貼った記事で説明しています。
メッシュ
Femalehead.nif
Femalebody_0(1).nif
Femalehands_0(1).nif
Femalefeet_0(1).nif
テクスチャ
Femalehead.dds
Femalebody_1.dds
Femalehands_1.dds
上記に _msn、_s、_skのsuffix付いたテクスチャ
DetailMap(使っている場合。ファイル名自由)
スケルトン
Skeleton_female.nif
Skeletonbeast_female.nif
特殊なケースでない限り、これ以外は適用されていると思います。髪、眉、目、口、化粧あたり。Elinとか目や口もダメそうな気しますが、使ったことないんでエアです。
追加種族に反映されない理由
大抵の場合追加種族は、メッシュ、テクスチャ、スケルトンといったassetを、バニラ種族から独立して持っているからです。逆に言うと、バニラ種族でプレイしている場合、プレイヤーキャラのみを変更することが出来ません。例えばNordでプレイしている場合だと、自分のキャラは美肌で細身、山賊は超アマゾネス、みたいな使い分けができません(やれないことは無いですが、独立させたいなら追加種族使った方が便利です。概略だけ後述)。
※もし髪や眉、目の色に選択できないパーツがある場合、別の問題になります。Racial Compatibility前提で追加種族MODが作られていない可能性が高いです(ValkyrieRaceとか)。
YgNord(Himikaさんバージョンの上位互換版Racial Compatibility用)や、Ningheim(Race Compatibility for Skyrim and Dawnguard対応)あたりでは発生しない筈です。
下の記事で原因の説明と、ValkyrieRaceのRacial Compatibility対応改造をしてます。
(3回に渡ってるので長いですが・・・)
前提MODに指定されていて、導入もしているのに選べない場合は、キャラエディット画面で他の種族に一度切り替えてから、再度選択し直すと直るかもです。
追加種族に反映させる方法
必要なファイルを追加種族のフォルダに手動でコピーしていきます。導入した追加種族MODのアーカイブを覗いてフォルダ構成を調べれば分かります。bsaだった場合はBSA_Browserで構成を確認して、同じフォルダ構成にしてHDDにルーズファイルとして放り込めばOKです。
どのファイルが必要なのかはアーカイブを覗いて自分で判断してください。リテクスチャしたければテクスチャのフォルダを見つける必要があり、そこに上書きする、もしくはbsaであれば同じ構成のフォルダ作ってルーズファイルにするといった感じで。
ほとんどの場合ファイル名はバニラと同一で、フォルダ構成が違うだけです。稀にファイル名そのものが違う場合もあります。その場合は対応しているファイルを自分で判断した上でリネームしてください。各ファイルの役割を理解していれば簡単にできる作業です。
追加種族でプレイする場合、この作業ができないと非常に大きな制約を受けることになります。どうしてもできない場合はバニラ種族で遊ぶ方がいいかもしれませんが、その実簡単なのでチャレンジしてみることをお勧めします。
ネットで拾ったエロ画像をフォルダ別に分類する作業とさして変わらないと思います!(僕はむしろこっちの方が大変だと思います)
最初に貼ったフォルダ構成の記事に、例としてEnhanced Character Editを導入した時のYgNordのフォルダ構成をアバウトに併記してあります。詳細は作者さんのブログ見てください。
フォルダ確認の例
例えばSuccubus Race。アーカイブを見れば、メッシュがこんな階層で入ってることがわかります。このアーカイブはルーズファイルなので、HDDのDataフォルダ以下に同じツリーで入ってます。テクスチャも同様に確認すればOK。
※わからなかったら飛ばしてください。
フォルダを移動するならば、NifskopeでBSShaderTextureSetのパス書き換えなくていいのか?と思った人いるかもですが、書き換えなくて大丈夫です。espで「Texture Set」が設定されているので、そちらが読まれていると思います。
(20160203追記)頭部だけTexture Setが存在しないことがあります。あまり無いと思いますが、こういったケースで頭部メッシュの変更をしたい場合は、Nifskopeによる作業が必要になります。記事の最後に関連リンク有。
「裸を着る」為のArmor Addonがあります。左側でメッシュ(Biped Model)と一緒に「Skin Texture」が設定されています。
Skin Textureを決めている「TextureSet」。ここでテクスチャが設定されています。テクスチャの格納先を変えたいときはこれを変更しないとダメで、BSShaderTextureSetを書き換えても反映されないです。
頭部メッシュのサブサーフェイスマップだけ例外(?)のようで、esp側のTextureSetを無視するようです。僕の環境では、ですが。サブサーフェイススキャッタリングを使うと首の接合部の線が急に目立つようになった等の場合は、もしかすると影響あるかも。
プレイヤーキャラクターとNPCの違い
バニラ種族のNPCの場合
「バニラ種族」であれば、プレイヤーキャラもNPCも、頭部メッシュとFaceTint以外は同一のassetを使用します。種族の括りで共用してます。先に少し触れましたが、プレイヤーキャラがバニラ種族だった場合、NPCと体型やテクスチャを区別できないという理由がここにあります。インストーラで体型MODやリテクスチャ、スケルトンを導入した場合は、「バニラ種族」であればプレイヤーキャラもNPCも一括で変更対象になります。
バニラ種族の"スタンドアロン”NPCの場合
スタンドアロンで導入できるタイプのNPC(主にフォロワー)は、バニラ種族でも独自の体型メッシュとテクスチャを持っています。これは「裸状態」の際には、別途用意された「着ぐるみ」を着ることで対応しているイメージです。体型の違う装備MODを着た時に体型が変わるのに似てますが、こちらの場合はテクスチャも対応します。
あくまで「着ぐるみ」による独自体型の実現なので、スケルトンを独自に持つことはできません。バニラ種族と共用になります。
プレイヤーキャラの追加種族の時と同様、アーカイブからフォルダ構成を調べて、適切にメッシュとテクスチャを配置することで変更が可能です。但しスケルトンと頭部メッシュ、TintMaskをこのフォルダに追加しても無意味です。
※わからなかったら飛ばしてください。
リディアさんのActor情報。「Skin」が特に指定されていないので、Raceで指定されている「裸」メッシュとテクスチャを使います。(上のSSで使っているやつ)スタンドアロンのフォロワーの場合、ここで独自に用意されているSkinが設定されています。これを「着る」ことによって、バニラ種族でも独立した体型を持つことが出来ています。バニラ種族のスタンドアロンフォロワーのSkin設定を「NONE」にした場合、バニラ体型に戻ります。
これを設定することで、UNP環境下でも特定NPCだけCBBE、みたいな設定が可能になります。
追加(独自)種族の”スタンドアロン”NPCの場合
「追加種族」と言っても該当NPCだけに適用されるので「独自」といったところでしょうか。プレイヤーが使える訳では無いです。
スケルトンも含めて完全にバニラと独立しています。同様にフォルダ構造を調べた上で適切に上書きすることで、スケルトンを含めて変更することができます。頭部メッシュとTintMaskを追加しても意味が無いのはバニラNPCと同様です。
NPCの頭部メッシュと化粧
プレイヤーキャラであればMale/Femalehead.nifをベースにモーフィングした上で、TintMaskや髪を使ってキャラメイクをします。ある意味ゲーム最大の山場です。
一方NPCの場合、バニラ種族/追加種族どちらの場合でも、髪の毛を含めた頭部メッシュと化粧(FaceTint)が個々のNPCにあらかじめ用意されています。したがってプレイヤーキャラと同じ頭部メッシュや髪をコピーしても意味がありません。
メッシュ、化粧それぞれFaceGenDataフォルダ下、プラグイン名フォルダの中にNPCのアドレスをファイル名として格納されています。詳しくはフォルダ構成の記事を参照してください。基本、頭部のテクスチャは個々に用意されていません。胴や手と同様です。(勿論追加種族やスタンドアロンフォロワーのように独立させることも出来ます)
一人称用スケルトン
スケルトンは種族毎で共用することになりますが、一人称用スケルトンだけは種族に関係無くプレイヤーキャラに適用されます。小さい種族と大きい種族2種類作って遊び分けてる場合でも、一人称視点にすると同じ目の高さになります。
※わからなかったら飛ばしてください。
NPCを含むMODをマージしたりクローンを作ってみたり等の改造をした場合、NPCのアドレスが変更されるので、上記の整合性が取れなくなり顔黒等の不具合が発生します。
※現バージョンのマージスクリプトだとマージ可能。
また、自分でEditした顔をNPCに適用したい場合は、NPCやフォロワーMODの作成手順が必要になるので、別途調べてみてください。詳細に説明してくれているModderサイトが色々有ります。
Poetさんを4人マージ。FaceGenとTintをマージ後のアドレスに合わせてます。他のファイルは共用化。ファイル数が多くて混乱しそうだったので、HeadPartsとFormListを削ってFaceGenのノード名をCKのCtrl+F4出力の物に合わせてみました。
その他
PCEA環境におけるスタンドアロンフォロワのアニメーションについて
PCEA環境下だと、追加種族NPCのアニメーションはプレイヤキャラと同一になります。バニラに変更したい場合は別記事で実例ありますので、そちらを見てください。
※(追記)2016年2月現在、FNIS PCEA2 - Player Exclusive Animations (dynamic)を使用すれば、追加種族の有無に関わらずプレイヤキャラだけアニメーションの分離可能です。
顔のテクスチャだけがどうしても合わない場合
プレイヤキャラ限定です。Texture Setが未設定になっている追加種族MODの場合、メッシュファイルの設定変更が必要になるケースがあります。詳細は別記事にて。
この記事の、「追加種族で顔色が直らない」を参照してください。
NPC関連はあまり触ったことが無いので、何かあればまた追記します。とりあえずこんなとこで。