一応続き物です。単体でも読めるとは思います。
スケルトンを動かすとメッシュが動く、ってとこまで前回書きました。今回はメッシュとの関連性をもう少し。ウェイトの話は無いです。もっと基礎的なことを。
スケルトンとメッシュの関係を、またいつもの変な図で説明します。
繰り返しますが、スケルトンを正しく使わないとCTDに直結しますので、注意してください。
※フォルダ構成はバニラのものです。追加種族のスケルトンは独自に設定されている場合があります。メッシュファイルはMODの場合、バニラ種族でも違う構成の場合があります。(例えば独立系フォロワーMOD)
前回の記事はこちら
スケルトンと体型メッシュの図解
中の人のご紹介
スケルトンのイメージです。針金人形みたいなのが「中の人」です。この人(?)がメッシュを着ます。
ゲーム内では透明人間なので、スケルトンだけだったら何も見えません。
実際の構成は以下の通り。
Data\Meshes\Actors\Character\Character assets
skeleton.nif・・・「中の人」、つまりスケルトン。男性用
skeletonbeast.nif・・・獣人種族のスケルトン。男性用
Data\Meshes\Actors\Character\Character assets female
skeleton_female.nif・・・「中の人」、つまりスケルトン。女性用
skeletonbeast_female.nif・・・獣人種族のスケルトン。女性用
ファイルやフォルダ構成に関しては、過去記事参照してください。
「中の人」が体型メッシュという「着ぐるみ」を着る
こんな感じです。手と足が色分けされているのは、それぞれメッシュが分かれているからです。(実際には頭も違うのですが、ちょっと見辛かったのでやめました)
実際の構成は以下の通り。
Data\Meshes\Actors\Character\Character assets
malebody_0.nif・・・体型メッシュ男(スライダ0)
malebody_1.nif・・・体型メッシュ男(スライダ100)
malehands_0.nif・・・手のメッシュ男(スライダ0)
malehands_1.nif・・・手のメッシュ男(スライダ100)
malefeet_0.nif・・・足のメッシュ男(スライダ0)
malefeet_1.nif・・・足のメッシュ男(スライダ100)
malebody_0.nif・・・体型メッシュ女(スライダ0)
malebody_1.nif・・・体型メッシュ女(スライダ100)
malehands_0.nif・・・手のメッシュ女(スライダ0)
malehands_1.nif・・・手のメッシュ女(スライダ100)
malefeet_0.nif・・・足のメッシュ女(スライダ0)
malefeet_1.nif・・・足のメッシュ女(スライダ100)
※スケルトンと違ってメッシュは男女同じフォルダに入ってます。あと「体型」では無いですが、頭もこの中に入ってます。末尾がhead。
中の人が体型メッシュだけを脱ぐ
手足だけ残して、体型メッシュを脱ぐと、こうなります。
ゲームで見ると、こうなります。胴だけ透明です。頭、手足は付いてます。
スケルトンは透明なので、着ぐるみを脱ぐと何も見えません。でも褌は外しません。
中の人がHideArmorを装備する
さて、これが今回の大事なところです。大事なところが隠れてなくない?って話ではありません。
装備を着る、ということに関してです。着ぐるみの上から新たな服着るのって、相当大変だと思いません?サイズが微妙に合わなかったり、想定外の体型で型が崩れるかもしれません。
Skyrimではどうしているか?というと、実は、中の人が裸の体型メッシュを脱いで、装備のついた体系メッシュに着替えるということをしています。つまりは、
こういうステップではなく、
こういう流れで装備を変えています。裸の体型メッシュを脱いで、装備のついた体型メッシュに着替えている訳です。下のSSは、実際のHideArmorのメッシュファイルです。このように体型メッシュがセットになっています。
こんな感じです。別に体型メッシュが二重になっている訳ではありません。中の人は元の裸の体型メッシュを「脱いで」装備メッシュに着替えてます。
もし装備メッシュに体型メッシュが無かったら?
装備メッシュに体型メッシュが無かったら、中の人は裸の体型メッシュを脱いでしまっているので、「装備だけ」が胴に表示されます。
こんなかんじになる筈です。下のSSは、さっきのHideArmorから、体型メッシュを外してみた物です。
これをゲーム内で装備してみると、
こうなります。体型メッシュごと中の人が着替えている為、本当に装備しか無い場合、体が透明になってしまいます。
なんのこっちゃ、と思った人。UNPとか体型MOD入れても装備着るとバニラ体型になる秘密がここにあります。
前に出てきたSteelAmorの装備スロット「32番」というのは、この胴を表しています。
裸の場合は、褌締めた兄貴の体が32番スロットとしての「着ぐるみ」になり、装備着る場合は、体型メッシュを含んだ装備のメッシュが、32番スロットとしての「着ぐるみ」になります。露出度0%な装備の場合は、体型メッシュの必要性が無くなるため、(どこからも肌が見えないから)体型メッシュ入ってない場合もあります。
胴の説明だけしましたが、手足も同じ仕組みです。上のSSは手足の露出が無いので入ってない筈ですが、指先の出てるグローブとか、つま先の見える装備等の場合には、それぞれ手足のメッシュが必要になります。
頭の装備は髪のメッシュごと入れ替える
頭はちょっと勝手が違います。基本的には髪の毛のメッシュごと置き換えます。「帽子かぶったらハゲた!」 というのは、そういう理由です。サークレットは、そのもののメッシュを頭に乗せるだけなので、ハゲません。
※装備スロット30番(head)の装備の場合がハゲます。ヘルメット系です。装備スロット42番(circlet)の場合は大丈夫です。
体型MODのみの導入による問題点
ここまで読んでお気づきの方もいるかと思います。装備に体型メッシュが含まれている、ということは、ひとつ問題点があります。
体型メッシュを変更しても、常時裸でない限りは装備側のメッシュに依存するということです。
Data\Meshes\Actors\Character\Character Assets
にあるメッシュが適用されるのは、裸のときだけ。という話です。
例をだすと、UNPボディを導入したとします。導入しているのでまっぱのときはUNPになりますが、装備を何か着てる時は、バニラ体型に戻ります。脱げばまたUNPに復活です。バニラ装備の各体型用のリモデルMODを入れることで解決します。
この体型メッシュを含んでいるというのは、実のところは利点です。もし含まれていなかったとしたら、上記の例の場合、全く形状の合わない装備がUNP体型に無理やり装備される訳で・・・破綻だらけの酷いビジュアルになりますよね。「服に体を合わせる」形になっているからこそ、そういった破綻が出ません。
これを逆手に取れば、服を着替えることで体型メッシュを変えて遊ぶ、なんてことも可能に。
※テクスチャはそのまま適用されます。体型メッシュが変わればUVマップも変わりますので、露出の高い装備の場合はテクスチャの張り込みがおかしくなる可能性があります。
まとめ
- キャラのメッシュは頭、体型、手、足の4つに分かれている。
- 装備を着替えるときは、体そのもののメッシュごと着替える。(頭以外)
- 帽子やヘルメットは髪の毛ごと入れ替える。サークレットは入れ替えるメッシュ無し。
- 何か装備してる時の体型メッシュは装備依存。裸と体型変わることがある。
- メッシュに対してボーンが足りないのはNG、ボーンが余るのはOK。
シリーズの続きはこちらからどうぞ
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