Skyrim箱庭DIY

MODによる固有の環境不具合は自分で直して快適ゲーム。CTDにさようなら。Do It Yourself!!

【Skyrim】マッシュアップで覚えるNifskopeの基本操作



スポンサーリンク

色々と装備MODを数多く使っていくと、

MOD_Aの肩パーツとMOD_Bの腰パーツを組み合わせた装備があったらいいのに!

的なことを考えた経験、きっとありますよね。自分の好みに合わせて装備を改造する為、色々な所からパーツを集めて合体させる、いわゆる「マッシュアップ」と呼ばれてるやつです。

基本Nifskopeでやれますが、自由自在にできる訳ではなく、メッシュが分割されている場合に限ります。例えばEbony Armorの肩甲をHide Armorと組み合わせたいと思っても、Nifskopeだけでは無理です。残念ながらEbony Armorは肩も腰も胴も脚部も、全部まとめて1つのメッシュになってます。分割するにはBlenderで別オブジェクトに切り離す等の作業が必要です。一方、Banded Iron Armorは、胴と肩甲が分割されてますので、Nifskopeで肩甲だけ取り出すことが可能です

そんな制限がありますが、今回は簡単かつ利便性が上がりそうな例として、Bandolier - Bags and Pouchesの腰のポーチ6個を、1個の装備に合体させてみます。

メッシュの合体、espに装備追加、エンチャント変更と、やること多いので例によって長いです。

※毎度のことですが、改造によるoutputは個人的に楽しむだけにしてください。作者の許諾を得ずにマッシュアップ装備をMODとして公開した場合、ただの盗用MODです。くっつけただけで何もリソース作ってませんので。

Leather Pouches6個を装備してみる

Bandolier - Bags and PouchesのLeather Pouchesを6個装備してみたSS。胴をぐるっと一回りしてます。25x6で150も入る便利ポーチです。

LeatherPouches

 

反面、6個装備しているので装備スロットも6枠使っています。一番右が使っている装備スロット。荷物150増やせるのは便利ですし、ポーチ6個付けてる生活感も捨てがたいですが、スロット6枠はちょっときついです。

ポーチで装備スロット6枠使用

そこで、6個分のグラフィックと運搬量を保持しつつ、装備スロット1つで済むマッシュアップをやってみたいと思います。

 

余談ですが、いつものゴーグルちんちくりんはBOXタイプを合体させて使ってます。丁度DRAGONPORNさんでもこのMODの紹介記事がありましたが、BOXタイプの方は左前のメッシュが変でLightingがnegative?と言っていいんでしょうか、逆転してるような気がします。Nifskopeで見てもカメラ側が影になってます。Frontalのオプション外すと裏側にLight当たってるの確認できます。このあたり知識が乏しいんで表現が微妙&適当ですいません。この影響か分かりませんが、Wet and Cold環境下で左前だけ雪積もりません。Blenderで右前ポーチのメッシュを使い回してとりあえず対策としてます。ShaderFlagsかと思ったのですが該当する設定が見当たらなかったので・・・これスマートな直し方分かる方居たら教えてください。

(20150615)自己解決しました。ポリゴンの法線が逆向いていたようです

オブジェクトスペース型ノーマルマップの作り方間違えて逆転させた経験はあったのですが、ポリゴンのノーマルそのものが反転していることもあるんですね。記事の末尾におまけコーナー新設します。

 

メッシュファイルを探す

まずポーチ6個のメッシュを探さないことには始まりません。CKで探すのももちろんOKですが、TES5Editを使ってみました。 

装備名からArmor Addonをたぐっていけば、メッシュのファイル名にたどり着きます。

TES5Editでメッシュ捜索

 

この6個が目的のポーチのメッシュファイルです。

メッシュファイル一覧

 

マッシュアップ前のチェック項目

注意事項として、メッシュが分割されていれば何でもコピペできるわけでは無く、ちょっとルールがあります。

0ノード(ルート階層)を合わせる

赤い四角で囲んだ0番のノードのValueが同じである必要があります。この場合は6個とも「Scene Root」なので変更する必要はありませんが、違っていた場合は合わせてください。Block Detailsにある「Txt」から変更できます。

0ノードのValueあわせ

 

必要なボーンを合わせておく

今回は6個とも、必要なボーンが「NPC Pelvis」1個だけなので作業の必要は無いですが、別のボーンを必要としているメッシュを貼り付ける場合は、先にボーンを貼り付けておく必要があります。ボーンなくしてメッシュは動いてくれません。

ボーンを一致させる

 

Nifskopeでメッシュを合体させる

以上を踏まえて合体作業をしていきます。真上から見た「左前」のポーチです。これをベースにすることにしたので、別のファイル名でセーブしてあります(末尾がAll)

マッシュアップの叩き台

 

持ってきたいメッシュをコピーする

「右前」のメッシュです。0番ノード下のNiTriShapeを選択し、「Copy Branch」します。これでノードのコピーが出来ます。右窓で直接メッシュをクリックしても選択されます。「Ctrl+C」でもOKです。ベースとなるメッシュの0番ノードにattachするので、ここで0番を選択しないようにしてください

右前ポーチをCopyBranch

 

コピーしたメッシュを貼り付ける

末尾をAllにリネームした「左前」のメッシュファイルにペーストします。0番ノードを選択してPaste Branch」します。コピーしてきたノードを、0番ノードにぶら下げます。0番ノードがフォルダで、その下に個別のメッシュを示すファイルがある、といったニュアンスで作業すると、間違えないかも。

0番ノードにPasteBranch

 

ペーストが成功すると、「左前」のノードである1番と同じ階層に接続されています。下のSSでは9番で追加されています。ボーンが足りない場合は警告が出て、どのボーンが足りないかを教えてくれます(複数あっても1個づつ出ます)。その場合は、ボーンを今の手順と同じようにコピペすればOKです。

ペースト成功

他の4つのファイルに対しても、同じ作業をしていきます。

 

こんな感じになりました。0番ノードの下に、ポーチのNiTriShapeが6個と、ボーンであるNPC Pelvisが接続されています。

ポーチ6個のペースト完了

と、ここで1つ問題です。ポーチをコピペしたものの、Valueが全部「FL」になってます。これはベースにしたポーチの「FrontLeft」の略だと思います。前のSSを見返してみるとわかりますが、右前は「FR」になってます。名前が同じだと面倒ですし、何より「無用の変更は極力避ける」というのが改造によるトラブルを未然に防ぐ手段です。Valueを合わせていくことにします。 

 

ノード9番「右前」のメッシュを選択してます。Block Detailsの赤枠で囲んだ「Txt」から変更できます。

右前ポーチのValueを戻す

 

9番が「FR」に戻りました。同じように残りも変更していきます。

右前ポーチのValue変更完了

 

全部変更しました。これでNifskopeでの作業は終わりになります。

ポーチ6個のValue変更完了

 

・・・あれ?

装備スロットやArmor Addonとの兼ね合いでPartition設定しなくていいの?

と思った人もいるかと思います。スロット変更の記事のときはそうしてました。

この記事で書いていたことなのですが、

例外として、Nifskopeで覗いたときに、「BSDismemberSkinInstance」の代わりに「NiSkinInstance」だった場合は、Nifskopeでの作業は要りません。

 というやつです。このポーチMODを例にした理由の1つでもあります。合体前のSSですが、このメッシュにはBSDismemberSkinInstanceが使われていません。NiSkinInstanceが使われています。ボーンもPelvis1本だけなので、Dismember Mapも必要ないのでしょう(多分・・・)。つまりPartitionの設定項目がありません

NiSkinInstance

というわけで、メッシュの作業はこれで終わりになります。次はespを変更します。合体したポーチを新規登録しないといけません。

 

espに合体ポーチを追加する

例によってesp直接書き換えます。合体ポーチのSlotとArmor Addonは、pelvis(secondary)ということで52番を使うことにします。TES5Editや装備Slotについては別記事でやっているので、ここでは復習程度に流します。

Armor Addonを追加

叩き台にする適当なArmor Addonをコピーして使います。上書きパッチを作るわけではないので、「Copy as new record into」で、元のespに直接書き込んでます。

合体ポーチのArmorAddon追加

コピー元からの変更箇所はSSの通り。新しいEditor IDを付け、AAのSlotを52番に変更し、一番下で先ほどの合体メッシュを指定してます。男女共用なのでMaleしか設定されていません。

 

Armorを追加

AAと同じく適当なポーチをコピーして作ってます。Editor IDの変更と、装備名の変更、装備SlotをAAと同じく52番に。もうちょっと下にスクロールさせるとAAの指定があるので、今しがた作ったAAを指定してます。

合体ポーチのArmor追加1

合体ポーチのArmor追加2

これで暫定的なespが出来ました。一旦ゲーム起動して確認してみます。

 

ゲーム内でポーチを確認する

コンソールで入手して実際に装備してみます。装備スロット52番のみで6個分のポーチがついて・・・ウマー?

Skyrimで合体ポーチ確認

 

まだウマくないです。GNDモデルの変更してないので、インベントリで見ると2連ポーチのままです。まあ、これはいいとしましても・・・

合体ポーチのGNDモデルとエンチャントがそのまま

運搬量が25のままでした。エンチャントをまだ変更していないからです。とりあえず想定通りに装備できることは確認できたので、これで運搬量150のエンチャントを漬けられれば、万事OKそうです。

※この「25」のポーチを装備したセーブデータを作らないでください。装備したままエンチャントを変更すると、「25増やす」エフェクトが外れなくなります!

 

 エンチャントを変更する

Object Effectの変更

CKだとMagic>Enchantmentですが、TES5Editで見るときは「Object Effect」になります。25ptsや100ptsといったエンチャントがありますので、好きなのをコピーして使います。変更箇所はMagnitudeで、今回は25x6個で150にしています。

合体ポーチ用エンチャント追加

 

 

ポーチにObject Effectを反映させる

まだ新しいエンチャントを作っただけで、ポーチに紐付けしてません。ポーチをもう1度開き、今作ったエンチャントに変更します。

合体ポーチにエンチャントを紐付け

 

再度ゲーム内でポーチを確認

バッチリ150になってます。装備スロット52番のみで腰を一回りするポーチの完成です。

完成図

 

  • 0ノードを合わせる
  • 0ノードの下にNiTriShapeをぶら下げる
  • ボーンを一致させる

これだけ守れば、他のメッシュからの合体作業も特に困らないと思います。あとはスキニングがBSDismemberSkinInstanceだった場合は、Partitions変更を忘れずにしてください。装備スロット変更記事で説明してます(Nifskope終わったあたりに貼ったやつです)。

 

以上で終了になります、おつかれさまでした。

 

(おまけ)BOX POUCHESの左前の問題修正

左前のBOXポーチ、影のつき方が逆だったのですが、原因がわからず右前のポーチをコピーして使ってました。はじめに書いた通り、理由がわかったので軽くまとめてみます。

Blenderで見たBOXポーチです。FrontRightとFrontLeftを2つ並べてます。明らかに暗くなってますよね。FrontLeftの方。

黒いポーチ

 

法線を表示してみます。FrontRightは正常に、ポリゴンの外側に向かって法線が伸びてます。つまり、ポリゴンの「表面」が外側向いてるってことです。用語が怪しいのは勘弁してください。

正しい法泉

 

一方のFrontLeft。留め金の所は表に法線伸びてますが、他は全て内側に法線が伸びてます。

逆向き法線

Shader FlagsのDouble SidedがONなので透明になることは有りませんが、これじゃ光源が逆にあるようにみえちゃいますね。

ヒントになったのは、DRAGONPORNさんのキャプテンアメリカ装備のレビュー記事で、「ポリゴンの面が裏返っちゃってる」という文言。こういうことあるんですね。モデリング素人にはありがたい情報でした。

 

Avengers Armor : DRAGONPORN

 

全部の法線が外側を向くように変更してみました。

法線を外側に修正

 

いい感じに直ったみたいです。

法線修正完了

 

以上、おまけコーナーでした。