※32bit版Skyrim限定です。SE用のENB(0.310現在)にはAAが実装されてません。
ENB環境で使われる各種AAを比較してみました。品質ありきなら非圧縮SSが一番いいとは思いますが、差分確認を優先したかったのでgifアニメーションにしてます。
enblocal.iniで簡単にAA設定変更できますので、好みとマシンパワーに応じて試してみるのも良いかと。
Skyrim側とグラボ側のAA設定を確認しておいてください。
ENB側の基本AA設定
enblocal.iniに、AAに関する設定があります。4つのAAが実装されていて、併用可能です。ただし全部使えば最高画質になるという訳ではないので注意してください。
enblocal.ini
[ANTIALIASING]
EnableEdgeAA=true
EnableTemporalAA=false
EnableSubPixelAA=true
EnableTransparencyAA=false
以下、AAの概要説明しつつSSを比較してみます。
EdgeAA
ENBで基本となるAA。輪郭検出に強いようで、ポストプロセスなのにMSAAのような絵を作ってくれます。テクスチャ部分にもある程度効果でます。MSAAより軽いと思います。FXAAのように全体がボケず、髪の毛や枝先等、細い線に対しては非常に効果が高いです。
大抵のプリセットでtrueだと思いますが、SMAAを使ってる場合はfalseの場合も。
AA無しとEdgeAAの比較。800x600なのでちょっと縮小されてますので、細かくみてみたい場合はクリック拡大してください。何も仕込んでませんので(汗)
絵がボケることなく綺麗にAA適用されているのですが、Scaled Armorや食器等、細かいスペキュラがほとんど潰れてしまってます。
柵の直線部分、非常に綺麗になってます。
反面、テーブルでは適用されてない所が。
SubPixelAA
スペキュラ反射部分を改善するAAらしいです。EdgeAAで潰れた部分を補完するような?ある程度は改善してくれるように見えます。
EdgeAAを使ってる場合はセットで大抵はtrueかと。相当軽いそうなので推奨になってます。
EdgeAAだけの時と、SubPixelAAを併用した時の比較。潰れたスペキュラが復活することは無いですが、残ったスペキュラがより強調されてるようです。
TemporalAA
サブピクセル単位でずらしてレンダリングした絵をブレンドすることで、ジャギーを消してる、んだと思います。前のフレームの絵を使用してジャギーを消す為、FPSが低いと残像が発生します。40FPSを下回らない限りは発生しないとの事。いわゆるブラー的な手法?このあたり詳しくないんですいません。
大抵falseだと思います、重いことも理由のひとつかと。FPSに自信があれば試してみるのもいいかもです。
場所によってもう少しかかって欲しい部分もある反面、全体的には若干ボケてるような?左腕周りとかはすごく綺麗に適用されてる印象。EdgeAAと同じく、細かいスペキュラは消えてしまってますね。
30FPS制限かけてカメラをぐるっと回してみました。輪郭左に残像(ghosting)が出てます。AA自体もあまり効いてません。FPSが十分出てる場合には発生しないです。
TransparencyAA
透明部分のAAだと思いますが、0.277で廃止になってる模様。
SMAAをENB環境で併用する場合
SMAAに限らずPROXY設定により、ENB標準で実装されていない別dllのエフェクトを併用できます。
enblocal.ini
[PROXY]
EnableProxyLibrary=true
InitProxyFunctions=true
ProxyLibrary=d3d9_smaa.dll
使わない場合は、最初の2行がfalseになっており、ProxyLibraryで指定されてるファイル名は気にしなくていいです。
追加してENBと併用したい場合、対象のd3d9.dllを好きにリネームして、ProxyLibraryに設定します。その他必要なファイルは各Descriptionに従ってください。
SMAAを併用する場合の設定
若干重めですが、個人的には非常におすすめです。FXAAの上位版的なAAでしょうか。FXAAのように何にでも適用されてボケ気味になることなく、シャープさを残した上で綺麗にAAを適用してくれる印象。僕はHRK ENBにSMAA追加してます。軽さも売りになってるENBですが、色が好きなのでこれをベースにいくつか好みで変更して使ってます。
SMAAを使うには以下の4つのファイルが必要です。injectSMAAをダウンロードするか、SMAA対応ENBから持ってくる手も。
injector.ini
SMAA.fx
SMAA.h
d3d9.dll (勿論ENBのではなくてSMAAのd3d9.dll)
使うにはd3d9.dllを好きにリネームしてenblocal.iniのPROXYに設定すればOK。画質設定はinjector.iniにあるコメントアウト読んで設定してください。
SS撮影する際は、こちらの設定で撮影しないとSMAA適用前のSSが撮れてしまいます。EdgeAAと併用してる場合は気付かず撮影してることがあるかも?enblocal.iniと同じくキーコードで設定できます。下の例だとEndキーでSMAA適用後のSSが撮れるようになってます。RealVisionENBがデフォルトでそうなってた筈。
injector.ini
[injector]
;make screenshot keycode
key_screenshot = 35
[smaa]
;smaa preset one of {SMAA_PRESET_LOW, SMAA_PRESET_MEDIUM, SMAA_PRESET_HIGH, SMAA_PRESET_ULTRA}
preset = SMAA_PRESET_ULTRA
SMAAとEdgeAAの比較
EdgeAA+SubPixelAAの時と、SMAA単体の時の比較。FXAAのようなボケた感は全然無いですかね。その上細かいスペキュラが消えることなく綺麗にAAが適用されてます。
EdgeAAでは適用されてなかったテーブル部分も、SMAAでは綺麗に効いてます。反面、EdgeAAでは綺麗になってた柵の直線部分は、SMAA単体だと若干イビツになってしまいました。
EdgeAA、SubPixelAA、SMAAの併用
AAを併用してみます。負荷も上がりますが。この設定のプリセットも結構あると思います。併用することでボケた感じは無いですね。EdgeAAをベースに、苦手な所をSMAAが補完してくれてるような絵になってる感じ。テーブル部分にも綺麗にAAかかってます。ですが、やはりスペキュラは潰れてしまいます。
SMAA単体と、3つ併用時の比較。髪の毛は併用時の方が綺麗になってると思います。その代わりSMAA単体だと、やはりスペキュラが綺麗に残ってます。目やサークレットが顕著。悩ましい所ですね・・・
この細かいスペキュラ、人によっては無い方がしっくりくるかも?ちなみにRealVision ENBはこの3種混合AAで、K ENB Pure LightはSMAAのみになってます。
おまけ比較
FXAAとEdgeAAの比較
やはりFXAAは全体的にボケてしまいますね。柱とか見ると顕著かも。FXAAでもスペキュラ潰れてますので、ENB環境下ならEdgeAA外してまでFXAA使うメリット無いような気がします。
4つのAAの併用
設定ミス以外では有りえない組合せですが、EdgeAA、SubPixAA、FXAA、SMAAの4つを併用した場合。まあ当然のようにボケボケです(笑)
負荷が増える上に絵がボケるので、いいことありませんw
負荷と効果のお好みで、最適なAA設定を探してみてください。