(20160910)文言修正。せっかくコメント頂いてたのに失念しておりました・・・
見た目をオイリーなヌルヌル感たっぷりのビジュアルにするために、グロス設定の変更をする人もいると思います。ENBが進化しているとはいえ、特定キャラだけに適用したい場合はメッシュの変更することになりますし。
ですが、グロス値を増やしても見た目が変わらない!?という経験のある人もいるかと思います。実はメッシュの数字だけ変更しても大して変わらない場合もあるんですね。
また、スペキュラとの違いがイマイチわからないとか、色々疑問がでることも。自分自身あやふやだったので、グロスとスペキュラ、ちょっとまとめてみました。
- グロス設定とスペキュラ設定の場所
- SKYRIMにおけるスペキュラとグロス
- グロス設定とスペキュラマップの比較
- スペキュラ強度とスペキュラマップの比較
- Specular Color
- グロス設定とSpecular強度を同時に上げた場合の比較
グロス設定とスペキュラ設定の場所
NifskopeでBSLightingShaderPropertyのBlock Detailsを見ると、
Glossiness
Specular Color
Specular Strength
の3つの項目があります。
BSLightingShaderPropertyについては別記事を見てください。
ここでグロスを増やせばいいのは知ってるよ!という声も聞こえてきそうですが。人によって設定値に結構違いがあります。この違いの理由は3つありそうです。
- 好みの問題
- ENBの違い
- スペキュラマップの違い
好みの問題は、どのくらいのヌメヌメ感がたまらないのかという、個人の主観の話なので自由にしてください。ENBによる見え方による違いも大きく影響します。
あまり気にしてないのはスペキュラマップの違いによる見え方の相違ではないでしょうか。
スペキュラじゃなくて今はグロスの話だぜ?
と思うかもしれませんが、Skyrimにはグロスマップテクスチャがありません。スペキュラマップでのマスク状態がそのままグロスの見栄えにも影響します。過去記事でも書きましたが「グロステクスチャ」と呼ばれるものは「スペキュラマップ」を上書きしますので注意してください。(多分Skyrimの日本語コミュニティだけで使われてる言葉だと思いますが・・・違ってたらすいません)
SKYRIMにおけるスペキュラとグロス
物理現象として正しい計算をしている訳では無くて、それっぽく見せる為の手段になってます。
SS見ながらの参考にでもしてください。
※コメント欄に頂いたtktkさんコメントも情報満載です!
Skyrimのスペキュラ
計算による光の反射の要素は無くて、ハイライト制御のみです。スペキュラマップによって適用度合いを決めます。メッシュファイルではSpecular Strength(強度)とSpecular Color(色)を設定できます。
Strengthが高いと(多分1以上?)、発光してるように見えるかもです。
Skyrimのグロス
スペキュラマップで決められたハイライトに対して、適用範囲を決めます。メッシュファイルのGlossinessで設定できます。
詳細はSSにて。
グロス設定とスペキュラマップの比較
比較SSです。上段の列はグロス80の体型メッシュ(デフォルト)、中段の列はグロス800にしたものです。下段の列はそれぞれに適用しているスペキュラマップです。
暗いスペキュラマップの場合
縦に見ていきます。
まず左の列の、暗めのスペキュラマップから。大抵はこんな感じで、真っ黒ではなく細かいザラつきがあります。テカらないけども状況次第では反射(実際は"暗めのハイライト")が少し見えます。見ての通り、この状態でグロスを上げてもほとんど見た目の効果がありません。スペキュラマップによりハイライトの出方が少ない為でしょう。
明るめのスペキュラマップの場合
次、真ん中の列のグレーっぽいスペキュラマップです。左のスペキュラマップの明度とコントラスト比を上げてます。ザラつきが見やすくなったと思います。この位だとハイライトとして確認できて、光沢っぽく見えてきます。グロス80だと皮膚の凹凸感といいますか、ウェット感を伴うザラついた質感に。
グロス800にすると適用範囲が収束して、ハイライト感が増しました。ヤスリをかけてグロス80のザラつきを研磨したような感じで、少しオイリーに。でもまだ「ヌルヌルテカテカ」には遠いです。
完全真っ白のスペキュラマップの場合
右の列、完全真っ白(マスク無し)のスペキュラマップです。グロス80だとグラデーションのついた目の粗い見え方で、プラスチック感が強いです。"ハイライト"の制御とはいえ、反射っぽい見た目になってます。
この状態でグロス800にすると、全力でハイライトが出ています。白一点の、絵に描いたようなハイライト効果です。実際に使うにはスペキュラマップをもう少し工夫する必要がありますが(さすがに質感が寂しい)、まさにヌルヌルテカテカにはなりました。
グロスのまとめ
以上から、グロス設定を変えるときには、同時にスペキュラマップの調整が欠かせないことがわかります。グロスを上げるとハイライト適用範囲が収束して、紙ヤスリで研磨して表面の粗さが薄れていくような効果に見えます。ただしスペキュラマップを真っ白にしてしまうと、グロス800でオイリーといえばオイリーですけども、陶器のように見えなくもありません。
スペキュラ強度とスペキュラマップの比較
次はスペキュラ強度の比較をしてみます。上段の横列はSpecular Strength1の時、中段の列はSpecular Strength10の時です。下段の列のスペキュラマップの並びは、グロスの時と同じです。
暗いスペキュラマップの場合
グロスの時と違い、メッシュで強度そのものを上げているので、暗いスペキュラマップでも違いがはっきりと出ます。すこしウェットになった感じがします。
明るめのスペキュラマップの場合
Specular Strength1の段階で、暗いスペキュラマップでStrength10のときと同じようなビジュアルになっています。
このスペキュラマップでSpecular Strength10にすると、かなり強度が増してプラスチック感が出てきます。とはいえマスクによりザラつきがあるので、ウェットな感じとも取れそうです。ハイライト制御とはいえ、これも強めの反射っぽく見えます。
完全真っ白のスペキュラマップの場合
マスク解除状態です。明るめスペキュラマップの時に似ていますが、マスクが完全に無くなっている為、ザラつきが更に少なく、プラスチック感が一層強くなってます。ウェットというにはちょっと無理がありそうです。
Specular Strength10にすると、金粉でも塗ってるのか的な、発光ともとれる様相に。相当にテカテカです。
スペキュラのまとめ
Strength1と10を比較してみると、いずれの場合も「反射光が強くなっている」ように見える反面、グロスと違い適用範囲は変わらない為、素材的な質感は変化が無いように見えます。スペキュラマップを変えた場合には変わって見えますが。
また、場合によっては発光現象のようにも見えてしまいます。
Specular Color
ハイライトの色設定です。体型メッシュのデフォルトは#ffffff(白)です。ディフューズ色の彩度を下げて輝度を上げた値を色にしてみると、金属質っぽく見えるかも。
グロス設定とSpecular強度を同時に上げた場合の比較
最後に、Specular Strength10かつGloss800の時の比較を載せておきます。
Strength1ではほとんど違いの見えなかった左のスペキュラマップの時ですが、Strength10にすると多少なりともグロス効果が見て取れるようになっています。真っ白スペキュラに至っては、ヌルヌル感というより白ペンキつけたみたいになっちゃいました。無理に強度上げるより、スペキュラマップをほどよく修正するのがよさそうです。
重要なポイントとして、光源次第で見え方が大きく変わるということがあります。通常のセルだと天候や時間で色々変わってしまうので、調整するときはSS撮影用のスタジオMOD使うといいかと思います。Review Studio With Green Screen Roomsを使いました。
手、足、頭のメッシュにも同じことできます。当たり前ですが、装備を着た場合には装備のnifファイル内の体型メッシュのBSLightingShaderPropertyを変更していないと、着替えた時に元に戻りますので注意してください。
メッシュとテクスチャをうまく変更して、ヌルヌルボディを作ってください。
こんなとこで終わります。