Skyrim箱庭DIY

MODによる固有の環境不具合は自分で直して快適ゲーム。CTDにさようなら。Do It Yourself!!

【Skyrim】不具合対処に困った際の取り組み方



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ちょっと今回は、字ばっかりの理屈っぽい話です。

 

はじめたばかりの人やそうでなくても、トラブル対策にハマって、

 

もうお手上げ!

万策尽きた!!

 

という声を時々耳にします。ですが、個人的にはやれることはまだまだ沢山有るように思えます。

ノウハウの問題で、最初は試せることが少ないのも事実です。けれども、何か趣味でのめり込んでいる物があればわかると思いますが、

 

詳しいから色々できた

 

のではなく、

 

色々やったから詳しくなった

 

というのがスキルアップの実情です。

この「色々やった」のアプローチ方法こそが重要な鍵であり、知ってることが少なくとも、やれることは沢山あります。

知識や技術云々以前に、考え方がどこを向いてるか?というのは非常に重要です

にっちもさっちも行かずに立ち往生してしまう人は、この辺りに根本的な問題があると思います。共通してそうな項目と、対策方針をまとめてみます。

※質問メールを嫌ってる訳ではないですけど、大量のMODリストやらiniファイルやらを添付して、「どこがおかしいか見てください」みたいなのは本当にカンベンしてください、無理です。

うまくいかない場合の問題点と対策

手も足も出ないと思っても、大抵は試せることを見落としているだけの場合が多いです。打つ手は色々あるものです。

 

「自分で直す」ということの意味

トラブル対策は自分の環境を自分で調べ、最終的には自分で直します。大半の人には当然のことと思いますが、初手で躓く人はこれをしていないことが多いです。自分と完全同一の症例をネットで探し、同じ手順のトレース"のみ"で、状況を修正しようとしています。まず調べるべきはネットでなく、不具合の起きてる環境です。

トラブルの多くはローカル依存度が強く、聞いて他人に直してもらうことはまず無理です。参考になる情報は色々ネットにありますが、そのままマネて直るケースは少ないと思います。「聞いて直す」のではなく「自分で考えて直す」を主軸にしてください。でないとネットでアドバイスを貰えたとしても、それを生かせません。

 

「情報収集量」が圧倒的に足りていない

Skyrim以外の例で恐縮ですが、新人のエンジニア(ハード屋)だと、トラブルに直面すると机でじっくり考え込んでしまう人が時々居ます。図面や仕様書とにらめっこしてるのですが、大抵机では解決しないです。

理由は、原因を推測するに足りうるだけの情報を集めていないことにあります。ワイドショーで自称コメンテイターのお歴々が延々と議論しているのもそうですが、足りない情報に対してどれだけ推論を重ねても結論は出ません。逆に情報が集まってくると、考え込まなくても自然と道が見えてきます。「ワイドショー方式」のトラブル解決手段は止めるべきです。

Skyrimに戻します。この情報収集というのは、espを覗いたりスクリプトソースを読むだけでなく、むしろゲームを動かすことで大量に入手できます。何でもない情報としてスルーしてしまうか、重要情報として引き上げるかの違いだけです。御神楽少女探偵団の推理トリガーみたい!

 

「対策方法を知りたい」がダメな理由

とにかく「対策方法」だけに目を向けたくなる気持ちもわかりますが、この考え方は情報収集の手段を自ら狭めます。ある意味、自爆です。

対策方法を知る為には、その前のステップとして原因究明が必要です。けれども頭の中が、

 

対策方法を知りたい!

 

で一杯になると、探すべき原因と行うべき対策がごっちゃになり、より複雑化します。

例えば、思い当たるMODを1個抜く位ならまだしも、

 

まず手当たり次第にMODをアンインストールしてみた

 

というのは、結果に走りすぎるあまりに起こす悪手のひとつだと思います。現状把握をする前に環境を大きく変更すると、更に原因特定が困難になる恐れがあります。際インストールの手順次第でも、同じ状況に戻せないかもしれません。

 

「対策方法」のことは一旦忘れる

一旦頭をデバッグモードに切り替え、原因を探ることだけに集中した方がうまくいきます。

例えば女性キャラでプレイして、何かモーションに不具合が起きたとします。ShowRaceMenuで男性キャラに変更して問題が解消したならば、

 

女性専用に割り振ってるモーションに何かあるのでは?

 

という、ひとつの推測が浮かびます。けれども、

 

男でプレイするつもりないから!

 

と切り捨てた人は、この重要情報を落とします。「対策方法」の優先度が上がりすぎた故に、自ら戸口を狭くしています

 

何をしたら状況が変わるのか?

 

を探すのは非常に重要かつ有効で、これを繰り返すことで徐々に原因が絞り込まれていきます。これが情報収集です。

 

 

不具合対策の方針一例

僕が思いついた流れの一例を載せておきます。「体が青くて直らない」というのを某掲示板で見かけたので、それを例に。

 

現状の観察

確実に信頼できるのは今起きてる状況だけです。日頃からデバッグノートでも付けてない限り(ゲームだし僕もそんなことしませんw)、過去に実施した内容は、忘れていたり記憶違いもあるでしょう。推論に推論を重ねて脱線しない為にも、まずは現状をよく観察し、その後で関連しそうな心当たりを探っていく方が確実です。

繰り返しますが、とにかく情報収集が鍵です。数が取れるほど良い結果に繋がります。色々試してる割に進展無しに見えても、試し終わった項目は無関係の可能性が高い、という情報を入手できています。その実絞込みは進んでる訳です。

よって、最初は何も変更せずに現状をしっかり観察します。先に色々変更を試してしまうと、異なる状況下での情報が混ざって錯綜します。「最初に手当たり次第にMODを外す」ことが悪手であるとした理由です。

以下のような一見何でもないことからも情報収集できますし、そこから徐々に原因を絞り込める筈です。

 

負荷の低い場所でロード

Review StudioHaven Bag等、低負荷なセルでセーブデータのロードを試します。

VRAMが溢れてるだけかもしれません。

 

本当にマッパが青いのか再確認

確認するなら中途半端は良くないので、指輪だろうとポーチだろうと全部外して確認です。この装備は関係なさそうだから・・・みたいな自己判断は無しにして、徹底的に確認します。

本当にマッパの胴がおかしいのか、何か装備に依存してるのか?を確実に切り分けられます。 

Armor Addonを上書きするような特殊アクセサリを付けている、SSLのオルタネート体型が外れなくなってる等、別体型とすり変わってるかもしれません。

 

手や顔のテクスチャの確認

今は胴だけが気になるから、と限定せず、関連しそうな所はしっかり確認します。顔を含めた全身なのか、体だけなのか、胴&足だけなのか? 絞込みの手助けになるかもしれません。

プレイヤキャラだけ手や顔も青ければ、追加種族やプレイヤ独立系MODを導入した事を忘れてるだけかもしれません。胴だけならテクスチャが壊れてるかもしれないですし、Texture Swapが動いてるかもしれません。

 

NPCの状態を観察

おかしいのはプレイヤキャラだけなのか?、それともNPCを含めてなのか?、をよく観察します。チラ見しただけで「NPCはOK!」と判断せず、可能な限り種族性別Weight等が異なるNPCをチェックし、より多くの情報収集をします。1人くらいは青いのが居るかもしれません。

NPCにも該当するキャラが居れば、何かしら共通問題が存在します。居なければ、プレイヤキャラだけを特別扱いして問題が起きてる可能性が高くなります。バニラ環境ではプレイヤとNPC、共に同じメッシュとテクスチャを使います。プレイヤキャラだけ違いがあるなら、プラグイン(esm、esp)を伴うMODを使っている証拠になります。

 

状況を"振る"ことで獲得できる追加情報

現状における情報収集を十分行った後に、今度は少し状況を振って、何か変化が起きないか観察します。状況次第で何らかの変化が確認できれば、それが問題のトリガに繋がる可能性が出てきます。

最初にも書きましたが、この段階では「対策」は一旦忘れて、原因特定だけに専念します。

 

種族、性別を変更

ShowRaceMenuで変更するだけで、あらゆるパターンが試せます。アルゴニアンプレイするつもりないから!みたいなのは捨てて、とにかく色々試します。変化があれば、特定種族や性別に依存している可能性が高くなります。

 

Weightを変更

こちらもShowRaceMenuでやれます。色々なWeightに振って、変化が無いか確認します。Weight別で異なるテクスチャを割り振るMODも存在します。

Texture Swapを使うことで、Weight別で異なるテクスチャの指定が可能です。バニラでは未使用で、対応しているMODもほとんど存在しないのでレアだとは思いますが、こういうことも有り得ます。

 

メッシュ、テクスチャをバニラに戻す

ルーズフォルダに入っているバニラ種族用の該当ファイルを、一旦フォルダから取り出す、リネームする等で無効化します。 bsaから読まれるのでバニラに戻ります。これによりプレイヤキャラに変化があるか?、NPCはどうか? 等の情報を集めます。ここでまた種族や性別を振ってみるのもいいです。とにかく思いつく限り試します。

フォルダは別記事参照してください。


※リネームの際は、ファイル名を変更した方が確実です。例えばStringsファイルの場合、拡張子の末尾に文字列を追加してもそのまま読み込みます

プレイヤキャラに変化があれば、ファイルに何か問題があるかもしれません。全く変化がなければ、プレイヤキャラはそもそもこのファイルを使っていないことになります(バニラでは使ってます)。

NPCだけバニラに戻っていれば、ファイル自体は正常で、かつプレイヤキャラだけがこれを使っていないという事実が見えてきます。

 

プラグインだけ非アクティブ化してニューゲーム

アンインストールはせずに、MODのプラグインだけ全部無効化してニューゲームです。Alternate Startだけ入れておくと、余計な手間が省けます。

バニラではプレイヤキャラもNPCと同じフォルダからメッシュやテクスチャを読むので、これで回復すればプラグインによってプレイヤだけ特別扱いされていることが確認できます

ルーズファイルがガッツリ残っているので顔黒等の不具合が想定されますが、テスト変更なのでプレイヤキャラ以外の変化は放置です。

 

原因を推測する

この段階まで情報を集めてから、初めて思考タイムです。何が「OK」で、何が「NG」だったのかを比較していけば、あまり考え込まずとも、どのMODに起因しているか位は見えてくると思います。該当しそうなMODを外したり、ルーズファイルを調べる等で確認できるでしょう。

もしもこういった作業が面倒で耐えられない場合は、複雑なMOD環境を組むこと自体が向いていないと思います。

 

対策方法

原因を絞り込んでから、ようやく対策タイムです。

ここまでの作業はひたすら情報収集をしただけであり、特別な知識を使っていません(枠で囲んだ所は別ですが、知らなくても絞込みはできる筈です)。さすがにフォルダ情報位は必要ですが、TES5Editすら使っていません。ですが、これだけでも特定の道筋がだんだん見えてくると思います。

詳しい原因を確実に突き止めるには、TES5Editでレコード確認をする方が望ましいです(ルーズファイルだけならファイルをチェック)。原因が明確に特定できれば、互換パッチ等の対策も見えてきます。

詳細な原因までは特定できなくても(知識的な問題等)、自分の環境に不都合なMODの特定までは可能な筈です。適当に抜き差しして「このMODが悪い!」というのとは異なり、確度の高い判断ができます。アンインストールや、インストール不備を疑うなら再インストールすることで対策ができます。複合的な問題だった場合、それだけで解決しない場合もあると思いますが、そんな時はまた「変化」をしっかり観察し、次の特定に繋げていけばいいだけです。

 

 

一例ですが、こんな感じで進めていけば、大抵解決すると思います!