装備スロットには問題無いのにArmor Addonだけが競合する、という面倒な状況を説明するために、前置きが長くなりました。いよいよ実践編です。
Clothing and Clutter FixesとSeniors Wear Vanillaの競合を解消し、共存させます。アミュレットや指輪が正しく表示される上で、お年寄りが脱がずに済むようにします。
TES5Editで作業します。いつもの例では上書きで済ませてるのですが、今回はMOD同士で面倒なマスター指定が出来てしまうので、互換パッチを作ります。せっかくだから、ということで比較的細かく手順説明をしています。囚人服とシェフ服だけ直してみますが、他も対して変わらないです。変更すべき箇所は、前回までの説明を読んでいれば推測つくと思います。
※装備スロット変更の方法を知りたい人は、こちらをどうぞ。
続き物の記事です。過去記事はこちら。
- TES5Editで作業する前の前提条件と方針
- Chef's TunicをTES5Editで修正
- Roughspun TunicをTES5Editで修正
- Skyrimを起動してゲーム内で確認する
- 互換パッチに関して注意すること
TES5Editで作業する前の前提条件と方針
ロードオーダーはCCFが後になっています。
- Clothing And Clutter Fixesから、競合しているアドレスを、すべて互換パッチにコピー
- Seniors Wear Vanillaの必要な項目を、互換パッチに上書き
とします。
変更している内容の意味が分からない人は、過去記事から読んでください。適当に変更したespでセーブデータを作ると、取り返しがつかなくなります。
Chef's TunicをTES5Editで修正
パッチとなる新規espを作って、そこにシェフ服をコピーしてみます。CCFのArmorから左窓のシェフ服を右クリックして、
copy as override intoを選択。
パッチとなる新しいespを作ります。
esp名を入力して、(拡張子の扱いはSSに書いてある通り)
これは当然ですが、確認してください。
[07]に新しいespが出来ました。これが互換パッチになります。Seniors Wear Vanillaの新規Armor Addon指定が消されていますので、これを互換パッチに上書きします。
最初に警告が出ますが、読んでの通りです。自己責任で。
SeniorsWearVanillaで新設されたArmor Addonを指定しているので、当然マスター指定しないといけません。
互換パッチにお年寄り用Armor Addon指定がコピーされました。これでシェフ服Armorは終了です。次はシェフ服Armor Addon中身にいきます。
シェフ服Armor Addonです。ElderRaceとElderRaceVampireが復活してますので、互換パッチからこの2項目を削除します。
選んでRemoveします。
予定通りのArmorAddonになりました。シェフ服Armor Addon終了です。
Roughspun TunicをTES5Editで修正
次囚人服いきます。これも同じように、まず互換パッチにアドレスからコピーします。
今度は既にパッチが有りますので、それを選択です。
囚人服のアドレスに[07]で互換パッチが現れました。Armor Addon指定をコピーします。
※例では1個づつアドレスをコピーして作業していますが、最初に変更対象のアドレスを全部指定してから一括コピーすることもできます。
お年寄り用Armor Addonが使えるようになりました。囚人服のArmor AddonはSeniorWearVanillaでしか触ってないのでパッチをあてる必要はありません。これで囚人服は終了です。
これでシェフ服と囚人服に関しては、両立できるようになった筈です。セーブして終了します。espを有効化するのを忘れないでください。自分よく忘れて、修正間違えたかと悩みます・・・
Skyrimを起動してゲーム内で確認する
ゲームを起動して、皇帝と婆さんを見てみます。バッチリ両立してますね!皇帝のアミュレットが表示された上で、婆さんがばいんばいんになっていません。
こんなかんじで他の装備も修正できます。手間はかかりますが。
互換パッチに関して注意すること
注意事項です。基礎シリーズにも書きましたが。互換パッチは性質上、対象MODをマスター指定しなければならない場合がどうしても発生します。今回の例で言えば、SeniorsWearVanillaのお年寄りArmor Addonです。こういった新規で作られたオブジェクトを参照するには、どうしてもespをマスター指定する必要が出てきます。ですが、CKではespに対するマスター指定を認めていません。したがって、CKで互換パッチをセーブすると、espに対するマスター指定が全て解除されます。今回のパッチのマスター指定が解除されると、パッチがお年寄り用Armor Addonの場所を探せなくなる為、また婆さんが脱ぐことになります。
もうひとつ、当たり前ですが自分で作った互換パッチは、LOOTやBOSSで並べ替えてくれません。パッチを上書きして潰してしまわない為にも、パッチを作る際には必ず対象となるMODの構造を把握しておくことが欠かせません。適当にコピペでパッチを作っただけだと、ロードオーダー次第でいつの間にか潰れてることになりかねません。
こんなとこで終わっておきます。